おはようございます、こんにちは、こんばんは!
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現在のプリンターには、オフィス向け・家庭向け共に「インクジェット」「レーザー」の2種類があります。使用するインク形状・コスト・プリント方式に違いがあるレーザープリンターとインクジェットプリンターですが、どのようなものを印刷する時に適しているかご存じでしょうか。
違いについて知っている方は少ないかもしれません。この記事では、この2種類の違いについてご紹介していきたいと思います。
レーザープリンターとインクジェットプリンター違い
違いは主に、プリント方式・使用するインク形状・コストの3点にあります。
プリント方式
レーザープリンター
レーザープリンターの場合、「ドラム」と呼ばれる「感光体」に印刷イメージをプリントし、それを紙に押し付けることで色や文字を表現します。
インクの代わりに「トナー」という色材を用いることが特徴です。インクジェットプリンターはヘッドが左右に動くことで少しずつ印刷イメージが完成していきますが、レーザープリンターは押印するかのように素早く印刷できます。
インクジェットプリンター
インクジェットプリンターは、印刷用紙にインクを吹きかけることで色や文字を表現するタイプのプリンターです。主に熱や圧力を加えることでインクの粒子を細かく分断し、ヘッドの左右の動きによって印刷イメージを表現します。
トナーとインクの違い
「トナー」「インク」は、それぞれレーザープリンター、インクジェットプリンターで用いられる色材の名称です。
トナー
レーザープリンターで使用される色材がトナーです。こちらの主原料は小さな粒子状になったプラスチック樹脂で、そこに黒鉛・顔料を添加した粉状のインクであり、熱や圧力を使ってイメージを表現します。
トナーには以下のような種類があります。
純正トナー
メーカーが指定しているトナーです。高価になりますが、メーカー保証が付帯しています。
汎用品トナー
「ノーブランド」のトナーです。安価で購入できますが、メーカーによる保証は受けられません。
リサイクルトナー
再利用可能で安価なトナーです。品質は製品によって大きく異なるため、慎重に選ぶ必要があります。
インク
材料となっているのは、顔料・染料などの液体塗料です。着色剤や浸透材、防腐剤などが含まれるインクカートリッジとして販売されています。インクジェットプリンターには、主に顔料インクと染料インクが使用されます。どちらも紙に噴射して印刷するという点は同じですが、それぞれのインク特性によって印刷物には以下のような違いが生じます。
顔料インク特徴
- 紙の表面に定着させる
- 精細な色彩表現が可能
- 印刷できる用紙のバリエーションが多い
- 速乾性に優れて発色をすぐ確認できる
染料インク特徴
- 紙の内部に浸透させる
- 発色の良さや光沢感がある
- インクが乾くまでに時間がかかる
それぞれのメリット・デメリット
レーザープリンター、インクジェットプリンター、それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。
レーザープリンター
メリット
まずは、印刷スピードの速さになります。インクジェットプリンターに比べると1枚あたりにかかる時間は非常に速く、モノクロ印刷速度は圧倒的に違いがでます。
「トナー」は、一度交換すれば長期にわたり使用できるのも魅力の一つです。
メンテナンスの手間・交換回数も少なくなります。レーザープリンターは、トナーを紙に焼き付ける方式のため、にじみに強いことから文字や図面などはっきりとした印刷に活かされます。
また、印刷内容を蛍光ペンなどでマークしても、にじむことがないため、資料作成などでも大いに役立ちます。印刷内容が定着することから長期保存を目的とする資料の印刷にも適しているといえるでしょう。
デメリット
本体代金や消耗品の価格が割高になり、初期費用も多くかかることがデメリットとなります。本体が大型になりやすく、広い専有スペース(幅×高さ×奥行き)も準備が必要です。
また、インクジェットプリンターと比べると、色の表現力は劣ってしまいます。文字中心の白黒印刷はレーザープリンター、画像やイラストの印刷はインクジェットプリンターを使うのがいいでしょう。
インクジェットプリンター
メリット
繊細な画像の再現度が高い点にあります。10種類以上のインクを組み合わせる事で、自然の風景やグラデーションカラーを忠実に再現できることがポイントとなります。
コンパクトな製品が多く、専有スペースが小さくて済むのもメリットと言えるのではないでしょうか。さらに、印刷時に熱を用いないことから、消費電力はごくわずかで経済的です。
デメリット
メンテナンスと機器の維持に手間がかかります。使い方にもよりますが、インク交換の回数は多く、長期間使用していないとインク詰まりを起こしトラブルの原因になることもあります。こまめなお手入れが必要となります。
また、レーザープリンターと比べると印刷速度が遅い点もデメリットになります。ヘッドを左右に動かして印刷イメージを表現するアナログな仕組みになりますので、印刷時間がかかってしまいます。
インクジェットプリンターで使用されるインクは液体になる為、にじんでしまうことがあります。画像の印刷や写真印刷であれば比較的目立ちにくいですが、文字などを近くで見た場合、粗さが目立ってしまいます。
水濡れにも注意が必要です。水に濡れると、印刷物がにじんでしまいます。印刷のうえから蛍光ペンでマークするようなこともあまり得意ではない為、資料の印刷などで使う場合は注意が必要になります
まとめ
レーザープリンターインクジェットプリンターの違いについてご紹介しました。以下では、簡単なまとめを記載しています。
レーザープリンター
①印刷方法
熱を利用してトナーを紙に定着
②印刷の特徴
明暗が鮮やかではっきり
③適している用途
テキスト、資料など
④消費電力
比較的多い
⑤サイズ
小型の家庭用からオフィス用の大型まで
⑥その他の特色
蛍光マーカーをひける
インクジェットプリンター
①印刷方法
インクを紙に噴射する
②印刷の特徴
多彩な色、コントラストなど色彩表現が豊か
③適している用途
画像、写真など
④消費電力
比較的少ない
⑤サイズ
小型が普及、大判印刷に対応した業務用もあり
⑥その他の特色
水に弱く、濡れるとにじむ
記事作成:Fumiya Oshiro/United System