犯罪抑止の代表的な機器である「防犯カメラ」。今や町中の至るところに設置されており、365日24時間、監視し続けています。
実際にどのような箇所に設置がされているのでしょうか?また、防犯カメラの設置が進んだことによって、数値化できる効果はあったのでしょうか?
今回の記事では、国内で防犯カメラの設置が急成長したきっかけと、現状を考えてみたいと思います。
防犯カメラの設置が急成長したきっかけ
1995年_地下鉄サリン事件
街頭や駅、学校・広場などの公共施設にいたるまで、防犯カメラの設置が進んだのは、1995年に国内で発生した未曾有の無差別犯罪「地下鉄サリン事件」がきっかけとされています。
その後、相次ぐ実行犯の逮捕においても、防犯カメラの映像がとても貢献しています。逃亡中に銀行のATMでお金を引き落としている姿や、ショッピングセンターで買い物をしている姿が、防犯カメラの映像を基に公開され、犯人を徐々に追い詰めていきます。
そして、数十年の年月を要して全員逮捕に至りました。
市場規模
国内では、地下鉄サリン事件以後、防犯カメラの設置台数、市場規模は急成長を遂げ、社団法人日本防犯設備協会の調査報告書によると、防犯カメラの国内市場規模は、1999年から2003年の4年間で2.04倍に成長しています。
防犯カメラと刑法犯認知件数
実例_愛知県刈谷市
過去、日本経済新聞に掲載された記事より紹介します。
町の治安悪化が喫緊の課題となっていた愛知県刈谷市では、街頭や公園などの公共施設に至るまで犯罪抑止を目的に防犯カメラを積極的に設置した結果、2012年度から2017年度にかけての5年間で、刑法犯認知件数が46%以上減少したというデータがあります。
防犯カメラは、犯罪の証拠映像としてのみではなく、そもそもの犯罪を抑止する高い効果があることを証明した好事例です。
国内の刑法犯認知件数
少し古いお話になるのですが、2015年、日本では刑法犯件数が戦後最小を記録しています。そして、警察では犯罪数が減った大きな要因として「防犯カメラ設置の増加」を挙げています。
犯罪に関する報道時に、防犯カメラの映像が流れることが日常茶飯になったことで、多くの人々が防犯カメラの存在を意識し、結果的に抑止力になっていると思われます。
防犯カメラの設置事例
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